アルベルゲとは?

巡礼の準備

「巡礼中の宿ってどうしているの?」
「アルベルゲって何?」
「どんなアルベルゲを選べばいい?」

どんな旅においても、もちろん巡礼の旅においても重要になってくるのが”宿”の存在です。

サンティアゴ巡礼における宿は、一般的な旅で利用するゲストハウスやホテルなどの宿とは違っていて、巡礼宿と呼ばれる独自の宿泊施設があります。

それはサンティアゴ巡礼をする人々のための宿で、ホテルなどに比べればかなり安価に宿泊することができます。

加えて巡礼同士のコミュニケーションの場となっていて、交流を楽しんだり、仲間作りや情報交換にも最適な場所です。

今回は巡礼の旅には欠かすことのできない巡礼宿についてまとめてみました。

これから巡礼をする計画があるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

アルベルゲとは?


アルベルゲ(巡礼宿)とはサンティアゴ巡礼をする人逹のための宿泊施設です。

スペイン語でAlberugue(アルベルゲ)あるいはRefugio(レフヒオ)と呼ばれています

アルベルゲには2種類あり、公営のものと私営のものとがあります。

公営アルベルゲは、各公共機関、宗教団体、教会などによって運営されています。一方、私営アルベルゲは主に個人によって運営されています。

アルベルゲの寝室はドミトリータイプのものが多く、大部屋に二段ベッドがずらりと並んでいます。個室を用意しているアルベルゲも結構あるので(主に私営)、「今夜は個室に泊まりたい!」という時は個室のあるアルベルゲを調べておいて、必要なら事前に予約しておくと良いと思います。

公営アルベルゲ(Municipal、Pubrico)

公営アルベルゲの料金は最低限あるいは寄付(Donativo)のところもあります。相場としては5〜10€ほどです。

公営アルベルゲは予約ができません。当日受付で先着順になります。

設備は簡素なところが多く、必要最低限のものは揃っています。

大半がドミトリールームのみの作りになっています。

私営アルベルゲ(Privado)

私営は少し値段が上がりますが、設備は充実しているところが多く予約もできます。

料金は10€前後〜のところが多い印象です。

個室を用意してくれているところも結構あるので、ドミトリールームに疲れた時には利用する手もあります。

アルベルゲの主な設備

アルベルゲの設備は「ベッドがある」ということを除いて一軒一軒異なります。

アルベルゲによって、キッチン、洗濯機、インターネット環境があったり、もしくはなかったりします。

ですので、ガイドブックやアプリ、Webサイトなどで宿泊予定のアルベルゲの設備を確認しておくと安心です。

「今夜は自炊を考えている」
「Wi-Fiがないと困る」
「駐輪場が必要」

など、時には必要な機能からアルベルゲを選ぶことも快適な巡礼のためには大切です。

アルベルゲ設備一覧(全てが備わっている訳ではありません)

・キッチン
・冷蔵庫
・シャワー
・トイレ
・インターネット環境
・洗濯場
・物干し場
・洗濯機(乾燥機)
・お湯
・暖房設備
・タオル、シャンプー
・ロッカー
・薬箱
・自販機
・コーヒーマシン
・リビングルーム
・会議室
・中庭
・公衆電話駐輪場
・コンセント

カミーノ関連のアプリやガイドブックでは、項目がアイコンで表示されると思うので、必要なファシリティと表示されるアイコンを見比べて、そのアルベルゲには「何があって、何がないか」を確認してください。

中には図書室やメディテーションルーム、お土産屋などを備えたアルベルゲもありました。

アルベルゲでの食事

食事に関しては、公営私営問わずそのアルベルゲの運営方針によって、朝食や夕食の提供があります。

アルベルゲで他の巡礼と一緒に食べる食事は楽しく気分もリフレッシュできますし、友達を作る良いきっかけにもなります。

僕の場合ボガディージョばかり食べていたので、偏りがちな栄養素を補うためにも手作りの夕食はありがたいものでした。

オスピタレア、オスピタレオ

オスピタレア、オスピタレオとは、アルベルゲのオーナーあるいは管理人さんのことです。彼らがアルベルゲを日々運営、維持管理してくれるおかげで僕らは快適に巡礼できています。とても有り難い存在です。

アルベルゲというとその建物やサービス、食事に目がいきがちですが。僕はオスピタレオ、オスピタレアこそがその宿の魅力の源だと思っています。

機会を見つけて色々聞いてみると、面白い話が聞けると思います。

アルベルゲのルール

1.巡礼者しか宿泊できない(クレデンシャルとパスポートの提示が必要)

2.原則同じアルベルゲには連泊できない

3.ほとんどのアルベルゲで朝は8時頃までには出発しなければならない

4.門限が設けられているアルベルゲもある(大体22時頃)

2.に関しては、怪我や病気など、止むを得ない状況の場合は連泊できる場合があります。体調が優れない場合は無理をせずオスピタレオ、オスピタレアに相談しましょう。

何か知りたいこと、困ったことがあれば巡礼宿で尋ねてみましょう。

アルベルゲに関する注意点

・宿代の支払い

ほとんどのアルベルゲ(特に公営)では現金でのみの支払いになります。

・貴重品の管理

基本的に巡礼は良い人達が多いですが、アルベルゲで盗難が起きていることも事実としてあります。貴重品の管理には注意が必要です。

シャワーを浴びるとき、出かけるとき、就寝の際には今一度貴重品の確認をしましょう。

・寝袋

ベッドがあるとはいえ、寝袋は必要です。僕が歩いた5〜6月でさえ身体の芯から冷える夜が何日かありました。

・インターネット環境

アルベルゲにインターネット環境がない場合、近くのバルやカフェでフリーWi-Fiが使えたりします。

そういったバルを探すか、オスピタレア逹に尋ねてみましょう。

最後に

僕は公営アルベルゲも私営アルベルゲも好きです。それぞれに良さがあり特色があります。

今回は大きく公営、私営に分けて説明させていただきましたが、そのくくりを超えて魅力的なのが巡礼宿です。

参考になるかわかりませんが、僕のアルベルゲの選び方は直感と流れです。

アルベルゲを直接あるいは写真やポスターで見た瞬間「泊まりたい!」と思えたら即泊まる。

あるいは、

「流れに身を任せていたら辿り着いたアルベルゲ」

「急に歩きたくなくなった時すぐ目の前にあったアルベルゲ」

「仲間に誘われて泊まることになったアルベルゲ」

などの偶然が導いてくれたアルベルゲに泊まっていました。

全ての出会いには意味があるように思うからです。

僕が出会ったアルベルゲは全てが印象深いものでした。巡礼体験記の最後に僕が実際に宿泊したアルベルゲの情報を記載していますので、興味があれば参考にしてみてください。

ぜひ皆さんが素敵なアルベルゲ体験を経験できることを心から願っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ブエン・カミーノ !

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