アイルランド留学15 「新たなライバル現る」

ヴィア・フランチジェナ

 今日は久々の学校。そして、今日から新たな生徒が一人クラスに加わった。彼女の名はジュリエッタ。若干15歳のフランス人の女の子だ。。

 彼女はとても賢い。それが僕の彼女に対する印象だった。この学校では、生徒はそれぞれの英語力に応じてクラス割りされている、なのでこのクラスにいる生徒は皆同じような英語のレベルなのだ。

 だからこそ、授業に対する取り組み方や、発言の仕方、物事に対する考え方といった部分で違いを感じる。皆僕と同じような英語力のはずなのに、彼らの英語は僕よりはるかに流暢に聞こえるし、英語を使いこなしているように感じる。この差は一体なんなのだ…。ジュリエッタの受け答えは一つ一つが知的だった。

 僕らの学校は1週間単位から学べるので、週明けに新入生が加わったり、週末に生徒が卒業したりと入れ替わりが多い。ジュリエッタのような賢い生徒が、これからのハイシーズンにかけてどんどんやって来ると思うと、ボヤボヤしてはいられない。クラスメイトは仲間であり、ライバルなのだ。

 イースター休暇でのんびりし過ぎたせいか、今日は頭が全然働いてくれなかった。午後からのマリーの授業にはほとんどついていけなかった。授業で教えられた内容は記憶の網に引っかかることなく、ほとんどがすり抜けて行った。残ったのは小魚が2、3匹だけだ。

 それでも全ての授業を消化すると、放課後はファティマとフランソワとパブで一杯やることになった。そこは立ち飲みスタイルのパブで、樽がテーブル代わりだった。なかなか粋だ。ギネスで乾杯すると、3人で飲みながらあれこれおしゃべりをした。

 3杯目のギネスを飲んでいると、突然若いブラジル人青年が現れた。どうやらファティマが彼を呼んだらしい。彼はジョナスといい、まだダブリンに来て間もないらしい。が、すでに仕事を得ていて英語も流暢だった。それに明るくて気さくでとても良い人だった。

 学校を出てもライバルは現れる。英語を学ぶということは刺激的だ。いつもそこには仲間がいて、より上手のライバルがいつも突然現れるのだから。

下から見上げたスパイア。

 

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