アイルランド留学⑥ 「図書館とカフェとミュージシャン」

ヴィア・フランチジェナ

 ここ最近の不摂生のせいか、身体が重かった。今朝は8時半に起床。せっかくの日曜日、ダラダラ過ごしたくないと思い、起きるとすぐに支度を始めた。シャワーを浴びて、朝食を食べる。

 今日はこれといって予定はなかったので、図書館で勉強でもしようと思い、街へと出かけることにした。

 LUASの中でダブリンの図書館についてググり、いくつか目星をつけた。街中へ着くとまずはアイルランド国立図書館へと向かう。が、図書館は閉まっていた。日曜日は定休日なのだろうか。

 ならばと、今度はトリニティカレッジへ。トリニティカレッジの図書館は開いていた。が、学生証がないと利用できないらしい。警備員に門前払いされた…。

トリニティカレッジの中にあった謎のモニュメント。

 日曜は休館しているところが多いのかもしれない。そう考えた僕は、「図書館がダメなら、カフェだ!」と近場の人気カフェをググり、そこで見つけた”3FE”というカフェに行ってみることにした。レビューによれば、ダブリン一安くて美味いコーヒーを出す店らしい。

 グーグルマップを頼りに20分ほど歩き、3FEに着いた。街中からはやや外れた場所にも関わらず、店内は満席で、コーヒー楽しむ多くの人達で賑わっていた。

 コーヒーは買えたものの店内に座れる席はなく、風が吹きすさぶ店の外で飲んだ。だが、確かにコーヒーは美味しかったし、値段も手頃だ。”来れて良かったな”と一人満足感に浸った後に気づく、「あれ、自分は何をしにここまで来たんだっけ?あ、コーヒー飲むためじゃなくて勉強するためだった…。」今日はとにかくグダグダである。

 ”もう、家に帰って勉強しよう”そう考え、帰宅することにした。買い物を済ませてグラフトンストリートを歩いていると、どこからともなく素敵な歌声が聞こえてきた。ハスキーヴォイスの女の子が繊細なギターの旋律に合わせて歌っていたのは、映画「アリー/スター誕生」の挿入歌”Shallow”。彼女の周りには人混みができていて、皆その歌声に心を打たれているようだった。

 僕も長いこと彼女の歌声に聞き入っていた。彼女はAllie Sherlockというらしい。父親と思しき男性が、彼女の隣でビデオを撮影したり、CDを販売していた。

 観客とミュージシャン、路上ならではの距離感と臨場感。すっかり感動した僕は、”歌いたい!こんな風に歌ってみたい!”そう思った。音楽が日常生活の一部にある。ここはなんと豊かな国なのだろう。

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